今回の記事では、2月に当社が出展した第26回「震災対策技術展」での様子と、入社1年目の私なりに様々なお客様とのお話を通じて考えたことをご報告します。
「震災対策技術展」の紹介
当社のブースにお越し頂いた皆様、誠にありがとうございます。50社以上の企業が出展しており、神奈川県横浜市で開催された展示会です。私が初めて展示会の準備を担当したのがこの展示会でした。今回はこの展示会について紹介します。
今回は例年と趣向を変えて、展示会で紹介する技術を絞り、地震と水害に焦点を当てた「耐震プレ検討」、「浸水評価」「洪水予測システムRiverCast」の3点を紹介しました。
各技術の詳細は以下になります。
・「耐震プレ検討」…工場の耐震補強を行った際の耐震性能を評価します。補強を実施する前に、耐震補強の必要性や実施効果を理解して頂くことで意思決定を支援します。
・「浸水評価」…シミュレーションによって複数の想定雨量に基づく敷地内の詳細な浸水被害想定を実施し、水害対策の支援をします。
・「洪水予測システムRiverCast」…クラウド型の洪水予測システムです。15時間先までの水位を予測しメールでお知らせしますので、態勢判断や水防活動の支援をします。
展示会のブース
コロナ禍において直接お会いしてお客様と接する機会が減っている中、弊社ブースには80名以上の方が来て下さりました。一対一で会話できる機会は新人の私にとっては貴重ですので、非常に濃密な時間を過ごすことができた2日間です。
完璧な対策は存在しない
1年間、様々なお客様とお話して考えたことは、防災・BCPにテンプレートは存在せず、完全な正解を見つけるのは困難だということです。建物の立地や会社の方針によって、対策やBCPも変化するため、完璧な対策といったものは存在しませんでした。実際に被災経験のある方も、完璧な対策はないとお話をされていたのが印象に残っています。
災害を完璧に防ぐ正解の対策を提案するのは難しいですが、災害の被害を軽減する「減災」における最善策を見つけ、それを実施するまでが大切だということをこの一年で学びました。知識も何もかも先輩方には及びませんが、お客様に最善の対策を提案できるような存在になれるよう、日々努力して参りたいと思います。
構造計画研究所 企業防災チーム 岡井綾音